かぶら寿しは、「塩漬けしたかぶ」に「塩漬けし熟成させた鰤」を挟み、糀で漬け込んで醗酵させた石川県伝統の発酵食品です。

かぶら寿しは、「寿し」という名前ですが、いわゆる酢飯を使った「お寿司」ではなく、馴れずし(魚を塩と米飯で乳酸発酵させたもの)の一種です。優しく豊かな味わいと香りで、食べやすいことが特徴です。
元来は、ハレの日のご馳走として、各家庭でも作っていたものであり、地域によって使用する魚が異なります。
かぶら寿しの起源は諸説ありますが、江戸時代より、武家や大切な方への贈答に用いられたり、泉鏡花や尾崎紅葉、室生犀星といった文豪達にも愛された冬のご馳走です。

かぶら寿しを一口お召し上がり頂くと、まろやかな甘さと酸味、旨みが広がります。

四十萬谷本舗のかぶら寿しは、金沢近郊や能登の山里で育った「青首かぶら」を塩漬けし、脂の乗った天然鰤を低温でじっくり塩漬け熟成させた「熟成鰤」を挟み込み、米糀でゆっくり時間をかけて漬け込みます。青首かぶらの柿のような甘味、じっくり熟成させた天然鰤の上質な生ハムのような深い味わい、そして、かぶら寿し専用糀の優しく豊かな風味が織り成すハーモニーを是非お楽しみ下さい。

かぶら寿し専用の百万石青首かぶら

金沢近郊や能登の山奥で育った「百万石青首かぶら」を使用しています。これは、かぶら寿し専用に開発されたかぶらで、柿のような甘味が特徴です。契約農家の皆さまと土づくりから取組み、また自社農場「しじまやファーム」を活用して安心・安全なかぶらを栽培しています。※天候不順等や時期により白かぶらを使用する場合があります。

脂の乗った日本近海の天然鰤

日本近海の荒波にもまれ、脂の乗った10㎏前後の「天然の鰤」を使用しています。天然の鰤を塩漬けし、低温でじっくり寝かせ、上質な生ハムのような深い味わいになるまで熟成させます。

歴史ある石黒種麹店の糀

四十萬谷本舗専用に依頼した石黒種麹店※の糀を、当店の職人が、よりいっそうかぶら寿しの旨みを引き出すものに仕上げます。
*石黒種麹店:江戸・文政年間より麹を作り、「種麹店」として明治28年に創業。北陸で唯一の種麹店です。熟練した職人たちが昔ながらの手作業による「こうじ蓋製法」を用い、全製品無添加で丁寧に麹を作り続けています。

ヨーグルトに匹敵する乳酸菌

四十萬谷本舗のかぶら寿しには、ヨーグルトに匹敵する乳酸菌(1g中1億個以上)が含まれていることが石川県立大学による研究で明らかになりました。かぶら寿しの豊かで複雑な味がどのように生まれるのか、科学的に解明したいという想いから、分析を実施したのがきかっけです。今後も、専門家の協力を得ながら、かぶら寿しの美味しさや健康への可能性の解明を進めていきます。

独自の発酵技術と温度コントロールシステム

四十萬谷本舗のかぶら寿しは、独自の発酵技術により製造しています。かぶら寿しの糀の発酵は、季節による温度変化によって影響を受けますが、近年導入した発酵庫「平成ひむろ」は冷蔵庫でもエアコンでも制御しきれない微妙な温度帯のコントロールを可能とし、安定して美味しいかぶら寿しをお届けできるようになりました。

日本で唯一「かぶら寿しマイスター」認定

当店の職人頭で常務の権野晃は、その力量と功績を認められ、公益財団法人日本特産農産物協会より、日本で唯一の「かぶら寿しマイスター」に認定されました。長年かぶら寿しづくりに打ち込んできた職人の技による深い味わいをお楽しみ下さい。

かぶら寿しの食べかた

かぶら寿しの直径は約8〜10cm、厚みは約2cm程度です。糀を落とさずに、包丁でカットし、そのままお召し上がりください。一度に召し上がる量はお好みですが、1枚の半分~1枚程度を食べられる方が多いようです。また、賞味期限はおおよそ10日前後になります。発酵の進み具合により、食べるタイミングでシャキシャキした食感と塩味を感じる浅漬かりから、まろやかで複雑なお味に。其の後、乳酸発酵による酸味を感じる深いお味に変化していきますので、お好みの風味を探してみてください。特に日本酒との相性は抜群です。ご飯のおかずとして召し上がる方も沢山いらっしゃいます。

カットの仕方(切り方)
一般的には扇形に(6~8等分を目安に)カットします。切り方はお好みですが、金沢が生んだ文豪である室生犀星は格子状にカットし食していたそうです。

株式会社 四十萬谷本舗(しじまやほんぽ)

〒921-8541
石川県金沢市弥生1丁目17-28 Googlemap

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